肥満が貧血を招く大きな要因になることは、案外、知られていない模様です。内臓脂肪の蓄積が疑われる人で、かつ貧血症状を自覚している人は要注意。ここでは、肥満と貧血との関係、および貧血予防のための肥満解消法について詳しく解説します。
肥満による貧血とは
貧血を起こした際の症状、および肥満と貧血との関係を見てみましょう。
症状の特徴
典型的な貧血の症状は、めまいです。意識が遠くなっていく自覚症状があり、場合により、本当に意識を喪失してしまいます。 他にも、動悸や息切れ、頭痛、全身の倦怠感、顔面蒼白の症状を伴うこともあります。いずれも血中のヘモグロビン濃度が低下し、体内が酸欠を起こしたために生じる症状です。
肥満から貧血に至る原因・メカニズム
肥満、特に内臓脂肪を多く蓄えるタイプの肥満となった場合、肝臓からヘプシジンというホルモンが多く分泌されます。ヘプシジンとは、体内への鉄の吸収を妨げてしまうホルモン。ヘプシジンが多く分泌されることにより血中の鉄分濃度が低下し、貧血へと至ります。 なお、重度の貧血が長期的に続いた場合、急性骨髄性白血病を招くリスクが上昇する、という研究報告があります。たかが貧血と考えている人は、それが命に関わる症状を誘発することもあるということを、十分に理解しておきましょう。
肥満による貧血を予防するには
肥満による貧血を予防するためには、肥満解消を図りつつ、一方で鉄分を多く含む食材を積極的に摂取してください。
肥満解消を図る
肥満を招く最大の要因は、糖質の摂り過ぎです。甘いデザートなどはもとより、ご飯やパン、麺類なども糖質を多く含む食べ物なので、摂取量を調整しましょう。
逆に、肉や魚、脂などは肥満の原因にはなりません。空腹を満たす場合には、ご飯ではなくて肉を食べたほうが太りにくい、という逆説を覚えておいてください(腎臓病の疑いが生じた場合、逆にタンパク質摂取制限が必要です)。
並行して、ウォーキング、サイクリング、軽いジョギング、水泳などの有酸素運動を行なうことも肥満解消には効果的。筋力トレーニングなどの無酸素運動よりも、軽い有酸素運動のほうが肥満解消に良いということも覚えておいてください。
鉄分を多く含む食材を摂取する
食材に含まれる鉄分は、大きく分けて、ヘム鉄と非ヘム鉄があります。小腸での吸収率が高いのはヘム鉄なので、積極的にヘム鉄を多く含む食材を摂るようにしましょう。
ヘム鉄は、動物性食品に多く含まれています。レバーや赤身の肉、カツオやマグロなどの魚介類を多く摂るようにしてください。
なお、野菜にも鉄分が多く含まれていますが、野菜に含まれる鉄分は吸収率が低い非ヘム鉄が中心。健康維持のために野菜を摂取することは非常に大事ですが、鉄分の吸収のみを考えた場合には、動物性の食材のほうが良いことを理解しておきましょう。
肥満外来を利用する
肥満が原因と考えられる貧血が慢性化した場合、自己管理による貧血対策よりも、医療機関の肥満外来を利用したほうが効果的でしょう。 肥満外来では、生活指導の他にも、薬物療法や外科的な療法等によって確実に肥満解消へと導きます。医療用に精製された吸収率の高いヘム鉄も処方しているので、貧血症状そのものに対する対症療法も充実しています。
肥満外来を東京で受けるなら
肥満外来に通うおうかと迷っている方には様々理由があります。あなたに合った治療法はもしかしたら薬物療法ではなく運動療法かもしれません。食事療法ではなく薬物療法かもしれません。
東京には様々なクリニックがあり、そのクリニックによって得意としていることが異なります。
クリニック数が多い東京ならではの悩みですが、選択肢が多すぎてわからないですよね。
いずれにせよ、しっかり続けられる事。太らない習慣に変えること。この2点が大切です。当サイトで本当に悩みがある人に向けておすすめのクリニックを複数紹介していますので肥満外来クリニック選びの参考にしてください。